死神の精度 <伊坂 幸太郎さん>

<死神の精度> 感想

「死神の精度」

前回読んだときの感想を改めてみてみた。
『最後の「死神対老女」がすっごくいいです』そう、書いていた。

やっぱり・・・2回目も初回と同じ感想を持った。

この本は、短編集の形ではあるが、
6つの話でひとつになっていると思う。
最後の「死神対老女」がいいと思うのは、
長編小説のラストシーンがいいと思うのと同じことだろう
それまでの5編の小説があるからこそ、この「死神対老女」が冴える。

千葉は、人間ではなく、クールな死神である。
でも、彼は、人間の持っている温かさを持ち合わせた死神のようだ。
どの話も、最後には救われた気持ちになるから。

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<死神の精度> あらすじ

「死神の精度」 苦情処理の電話応対係の女
「死神と藤田」  任侠の世界の男
「吹雪に死神」  雪山のホテルで起きる連続殺人
「恋愛で死神」 洋服店に勤める男
「旅路を死神」 母親を刺した男
「死神対老女」 美容院を営む老女

死神である千葉が見た、6人の人間の物語。
6編の短編からなる連作短編集。

主な登場人物
  千葉(死神)
  

クールな死神の千葉は「死」を実行するのに適しているかどうかを判断し、
「可」か「見送り」かを報告するのを仕事としている調査官である。

彼が仕事をする時は、いつも雨が降っているという雨男である。
ミュージックが好きで、よくCDショップで視聴している。

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<死神の精度> 好きなことば

2度目の「死神の精度」読書。
この小説の中にも、いいことばだなぁと思うフレーズがたくさんあった。
それを、ここに残しておきたいと思う。

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P173

「でも、たとえば、自分と相手が同じことを
考えたり、同じことを口走ったりするのって、
幸せじゃないですか」


そうですよね、恋をする、異性を好きになるって、
そういう幸せですよね。

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P229

(人間は)金の面、精神的な面で、損得の計算をする。
「人間は、よく計算間違いをする」

なるほど、「計算間違い」をするから、人生はうまくいかないものなのかもしれない。

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P267

人間の生きる歩みはいつだって、
えっちらおっちらだ、とも思った。

のんびりだけど、がんばって一歩一歩、前に進む。
うん、まさにぴったりくることばだ!!!「えっちらおっちら」

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<死神の精度> 作品間リンク

「死神の精度」を再読。「作品間リンク」を考えてみる。

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(1)主人公である死神の「千葉



千葉は、「魔王」でも資材管理部の千葉として登場する。

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(2)P224

受付カウンターにいた初老の男は、退役軍人のような姿勢の良さで・・・・(略)



このビジネスホテルの初老の男は、「重力ピエロ」にも出てくる、
ビジネスホテルのフロントの男だと思う。

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(3)P226

駐車場の敷地の一番奥の場所で、ブロック塀に
向かい合っている青年の姿があった。



この、壁に落書きをしている青年は、「重力ピエロ」の泉水の弟・春だと思う。

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