グラスホッパー <伊坂 幸太郎さん>

<グラスホッパー> 感想
ラストの一行。
「回送電車は、まだ通過している」

この一文で終わる、この小説。えっ???
最後に、わたしの頭の中に?が増殖した。
これは、どう解釈したらいいんでしょうね。

(P165)
「兆候はあるんですよ、幻覚のしるしは。例えば、街で立っている時に、
目の前の信号の点滅が止まらなかったり・・・・・(中略)
この列車ずいぶん長いなあ、なんて思ったら、まずい兆候ですよ・・・(略)」

一体、鈴木はいつから幻想を見ていたのかなあ。
健太郎と孝次郎の姿を見たところからが幻想なの?

でも田中が鯨に幻覚について、話している内容によると
「信号」は幻覚の見始めで、「列車」は目覚めの合図だそうだ。

ということは、鈴木が寺原を待っている時の信号が、幻覚の見始めで、
ラストの回送電車が目覚め・・・?
つまり、すべてが幻想だったということ? まさか。

うーん。ラストで悩んでしまった。

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<グラスホッパー> あらすじ
鈴木は妻をひき逃げで殺される。その犯人の寺原に復讐をしようと、寺原の父が経営する会社に入り込む。復讐をする前に、寺原は「押し屋」と呼ばれる殺し屋によって死んでしまう。その押し屋を探しあてることを命じられる鈴木。
その間に、別の殺し屋「鯨」と「蝉」が関わってくることになる。

主な登場人物
  鈴木 (妻がひき逃げされ死亡した。その復讐をたくらむ)
  鯨   (自殺させるという殺し屋の大男)
  蝉   (ナイフ使う殺し屋で、蝉のようにうるさい男)
  槿   (押し屋の殺し屋))
  岩西  (蝉の上司)
 
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<グラスホッパー> 好きなことば

「グラスホッパー」
この小説の中にも、いいことばだなぁと思うフレーズがあった。
それを、ここに残しておきたいと思う。

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(P25)

亡き妻の口癖を思い出した。
「やるしかないじゃない」それだ。


うん、それはいい言葉だと思う。
あれこれ、頭で考えるだけで終わっちゃダメ。
やっぱり行動しなきゃね。
「やるしかないじゃない」 まさに、その通り。

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(P169)

世界から自由になるには、携帯電話を切ればいい。
単純で、ひどくくだらない。


なるほど、携帯電話は便利だけど、実は携帯電話に縛られているのかも。
だけど、それがわかっていても、携帯電話を切ることができないでいる現代人。
単純なことなのに、それができなくて「自由になりたい」という矛盾。
くだらないことなのかもしれない。

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<グラスホッパー> 作品間リンク
「グラスホッパー」を再読。「作品間リンク」
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(1)田中

(P89)
足が悪いのか、右手に杖のようなものをつかんでいる。


「オーデュボンの祈り」
   足が悪く、代書の仕事をしている、鳥が好きな男。
「魔王」                   
    足を撃たれるサッカー選手 
「陽気なギャングな地球を回す」   
     どんな鍵でもをつくってくれる男
「モダンタイムス」            
     脚を少し引き摺るようにしていたゴッシュのシステム管理者
「ゴールデンスランバー」            
     足を骨折して入院している患者
「SOSの猿」
    発注ミスをした菩薩証券男

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(2)「神様のレシピ」と「案山子」

(P166)
「最近読んだ本に、こういうのがありました。未来は神様のレシピで決まる、と」
・・・・(中略)「その本の中では、案山子が喋って、そんなことを言うんですよ」

田中がこう言っている。
この「神様のレシピ」と「案山子」の話は、他の小説にもよく登場している。

「オーデュンの祈り」
「重力ピエロ」 
「ラッシュライフ」



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